山岸凉子『押し入れ』

押し入れ (KCデラックス なかよし)

押し入れ (KCデラックス なかよし)

 テレプシコーラ新刊(d:id:arittake:20090324:p2)と同時購入しておいて今までほっておいたのですが、劇薬注意だった。『鬼』『私の人形は良い人形』など、同作者のスリラー系がトラウマになってる人は読んではいけない。
 表題作については、「押し入れから覗く人」という点で、同じく山岸さんの『夜叉御前』を思い出しました(というか、表題作の伝聞をモチーフとして取り入れたのでしょうか)。
 また、実在の事件をベースにした創作(あくまでフィクションとしたい)が含まれていますが、人名やシチュエーションが「それ」とわかる程度にしか変更されていないという。某製剤関係の方は名前は出ていませんが、まぁこれで誰だかわからないとしらばっくれるのは難しいレベル。山岸さんつえー。
 今のタイミングで復刻されたのは、『雨女』の疑惑の当事者が、謎の獄中死を遂げた後だからなのでしょうか…? 「立てない」の描写が怖い怖い。