ベディエ編『トリスタン・イズー物語』
- 作者: ベディエ,佐藤輝夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1985/04/16
- メディア: 文庫
- クリック: 11回
- この商品を含むブログ (27件) を見る
王の甥トリスタンと、隣の国の王女、黄金の髪のイズー。王のもとに嫁ぐ船の上で、誤って「愛の秘薬」を飲み交わしてしまったことから、トリスタンとイズーの2人は、死に至るまでやむことのない愛で引きつけられる。
文中、「愛と死の秘薬」とも表現される通り、熱烈な愛が、死とわかちがたく結びついている、と前提されているのが面白いなと思いました。愛が、その人の生命までをも規定してしまう。なるほど、いわゆる「ロマンチック・ラブ」の原点ですなあ。