抜歯後2日

抜歯翌日:
 朝、枕カバーについたよだれが血で薄赤く染まっていたので手洗いする。
 抜歯当日に禁止されていた歯みがきをおそるおそる復活させる。抜いた側は怖くてあまり深追いできない。前日の鈍痛とは違い、傷がひきつれるような痛みがあり、処方された痛み止めを一度飲む。
 患部消毒のため予定通り通院。もともと傷も小さく、経過も順調なので安心してくれとのこと。「あ、歯みがきはもう思いっきりしちゃっていいですよー」とカルく言われたので、晩に思い切って歯ブラシを奥まで進入させる。出血。染まる歯ブラシ。うがいをしても赤く濁る水。うそつき…。


抜歯2日後(今日):
 朝、ひきつれるような軽い痛みでぼんやりと目を覚ます。前日の惨事を思い出して再びおそるおそる歯みがきをする。血は出なかった。一晩でこんなに回復するものか。痛みは我慢できないほどではなかったが、気が散るので一応痛み止めを飲む。
 患部は舌で触ると、土台の歯肉が熟した桃のようにやわらかくなっており、その上に、切り開いた蓋状の歯肉がふにゃふにゃとした格好で乗っかっている。それを糸で縫いつけてある状態だ(歯がほとんど埋もれていたため、こんなやり方になっている)。2針縫ってあるが、1本がすでに糸が切れているようである。舌で触ったせいか。好奇心は猫を殺す。来週の抜糸まで糸は残っているのだろうか。