精神衛生

 主に体力や精神力の低下によって、自分のできることに対する自分内信用度が下がった時や、間違った選択が自分の外に影響を及ぼした時に、修復に少し手間のいるダメージを受ける。
 そういう場合はひとまず、何も考えずにゴミを捨て、皿洗いをし、部屋の中のものを決まった場所に戻す。「部屋なんてきれいでも散らかってても住めればいい」、と思っていた頃はあったし、「部屋はその人を映す鏡」とかいうのは反吐が出そうに嫌いな言葉だったけども、それはある程度自分がタフな時期の話であって、弱っている時には部屋の中の状態に気分も影響されるらしいということに、最近ようやく気が付いた。「精神衛生」とはよく言ったものです。
 皿洗いを終えて、冷蔵庫の前にしゃがみこみ、頭をもたせ、動作音が直接頭に響くのを聞きながらしばらくぼーっとする。それからベッドでひたすら眠り、修復を待つ。