『WALL・E』を観たよ

 少し前ですが、とってもいい映画でしたよ。
http://www.disney.co.jp/movies/wall-e/about/index.html

 ストーリーとしては、もちろん後半に向けての盛り上がりがだいじだと思うのだけど、私が気に入ったのは前半とエンディングの映像美だったりするのだ。
 前半の、ウォーリーしかいないゴミだらけの世界と、ウォーリーが住むガレージの映像ですでに涙。他人からはがらくたに見える、自分にとって大事なものを抱えて1人で生活していた中に、初めての他人があらわれる…。この映画を作った人はどんだけピュアなのか! と、序盤からかなり揺さぶられてしまいました。多分あの劇場にいた人の中で、一番早く泣いたのは私だろうな! というか、この映画で泣いている人の方が少ないのか。
 エンディングの、壁画風からゴッホ調まで、タッチを変化させながら描かれる後日譚がすばらしい。文明がまたはじまるということとの重ね合わせ。生命の営み、緑に覆われていく宇宙船。最後のスタッフロールにドット画がえらばれているのは、その後がCGに続くということを示唆しているのかなーと思った。つまり、この映画を作っている技術へまたループする、という。
 部分的にラピュタを思い出したのだけど、これは私がラピュタを好きすぎるあまりなのかなー。ウォーリーがダクトを登って進入するところとか。
 環境問題、技術の進歩と人間の退化、孤独と他者、落ちこぼれの排除、ダンスや手つなぎなどの身体的な動作を希求すること。色んな要素がてんこ盛りなのだけど、難しいことを考えずにスカッと観られる映画。子供さんが観てもきっと楽しいし、大人の私も気に入りました。こういうバランスってすばらしいね。DVDで振り返りたい。劇場でやってるうちは、みなさんぜひ観に行かれるべきと思います。