新生活(Act.1)

 混乱と涙の週末を越えて、新しい日常の始まりです。
 つまりは引っ越したということですね。
 初日から目覚まし鳴った記憶がなくて慌てたわ。


 前の街は今まで住んだ中ではだんとつ気に入っていて、大家さんにも本当によくしてもらって引っ越すのを残念がってもらって、私も去りがたい気持ちを隠せずに新天地に来たわけです。今の所もすごく環境には恵まれてるんですけどね。よくこんなのがぽっと見つかったなーという、新生活を始めるのにこれ以上ないってくらいにいい場所です。
 これからも定期的な用事であの街に戻る機会はあるし、そう遠くないのだから季節ごとに訪ねればいいのだけど、もうその時は私の街じゃないんだな、と想像すると、まだ片付けきらない部屋の中で、どうにもセンチメンタルな気分になるのです。
 それに替わるこれからの楽しみもたくさんあるけどねー。