情熱大陸 松本隆

http://www.mbs.jp/jounetsu/2009/03_15.shtml
 見ました。興味深い言葉がいくつかあったので、思い出し書き。

  • 「好きだ」「愛してる」という言葉は嘘くさいじゃない。それを使わないようにと考えていくと、一つの詞ができる。
  • インプットは今まで見た景色、テレビ、読書、全ての体験。ネタにしようとか、意識してインプットすると、不純な物しか出来上がらない。
  • 日本の文豪から影響を受けているというナレーション。中原中也「宿酔」が例として挙がる(番組内に出てくる、若手バンドへの作詞の仕事に「中也の詩集」というフレーズがあるため)。
    • バンド名は「オトナモード」、曲名は「雨色」だったはず。(3/17、検索で探している方のため追記)
  • (「若手との仕事では何かを伝えようとしているのか」という問いに)全然。仕事に対してボーダーレスなだけ。
  • 詩篇 交響曲 源氏物語の作詞という仕事に対して)日本の財産を活かしたい。その時には古典をそのままではなく、現代の血を入れるべき。その血が自分であってもいいと思った。

 「好き」「愛してる」を使わない、というくだりで、こんな記事を思い出しました。"I love you"をどう日本語に訳すかについて、二葉亭四迷漱石のエピソード。
I love you=「わたし、死んでもいいわ」=「月が綺麗ですね」 - Eur-Asia
 安直な表現を使わない、重要な感情に対してであるならなおさら慎重に。今も昔も、そこが表現者としての矜持に関わる部分なのでしょう。


 来週の堺雅人さんも録画予約してみた。篤姫の家定役、よかったなぁ。あの上様と篤姫の関係も、直球の言葉を使わない、推し量るような愛の形として描かれていました。よいドラマでした。